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エンターテイメントの話

ジャニオタが観たタカラヅカ~星組 スカーレット・ピンパーネル感想

初めて生でタカラヅカを観た。宝塚星組公演 スカーレット・ピンパーネルの感想に加え、舞台に立つ誰かを応援することについて書きたい。

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はじめにー観劇までの経緯

私には友人がいる。彼女は母娘二代でタカラヅカファンであり、人生の半分近くをタカラヅカと共に過ごしてきた生粋のヅカオタである。我々は去年の夏頃から、異文化交流会と称してタカラヅカとジャニーズを布教しあい、公演やコンサートの映像を観て日頃の憂さを晴らす会を開いてきた。友人はめちゃくちゃに仕事ができる女であり、初回は「タカラヅカのご紹介」と冠した自作のパワーポイント資料(20ページ)を引っ提げてカラオケパセラに現れた。スターシステム等のタカラヅカの基礎から、各組スターの学年表、ご贔屓*1のスターさんの紹介など、初心者に優しい内容ながらタカラヅカへの愛とパッションがあふれ出ていて、タダでもらうのが申し訳ないほどのクオリティだった。

 そして2012年宙組公演「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」を彼女の解説付きで見せてもらった。初めてちゃんと観るタカラヅカのみなさん*2は、ぴかぴかと美しくきらびやかで、おそろしく脚が長かった。

 

友人のご贔屓は元宙組・現星組の七海ひろきさんであり、「タカラヅカ・スカイ・ステージ」*3の番組「Brilliant Dreams」及び「Brilliant Dreams+NEXT」*4で七海さんが「ときめきと潤い」をテーマに「キュンとするシチュエーション」をプロデュースしたシリーズ*5をぜひ見てくれと貸し与えられた。

これにより、私は星組の方々を「カワイイは正義の綺咲愛里さん」「七海さんと三角関係になって身を引く同期の壱城あずささん」「ひろきとゆずる及び紅子の紅ゆずるさん」等と覚え始める*6。また、「エリザベート」「EXCITER!!」等の過去の名作を視聴したり、ネットで組替えやトップの交代等の話題を知るなどして、少しずつタカラヅカの知識を蓄えていった。

 

そして長い助走期間を経て、ついに星組公演「スカーレット・ピンパーネル」(通称「スカピン」)を観劇できることになった。観劇にあたり、まずは2010年月組公演のスカピンを見て予習した。友人は最新のスター学年表、星組生の紹介とスカピンの配役、観劇のポイント等をまとめた自作のパワポ資料(30ページ)とスカピンの主要キャスト座談会などの映像を提供してくれた。さらには、FNSの歌番組で「左後ろの人」として話題となった元月組・現雪組の朝美絢さん*7が出演しているブリドリネクスト(美弥るりかさんのシリーズ)までついていた*8。どこまでも仕事ができる女である。

 

初夏の訪れを感じる6月の昼下がり。東京宝塚劇場の道路を挟んで向かいにシアタークリエがあり、「ジャニーズ銀座2017」というイベントをやっていた。Jr.担の方のツイートからクリエの存在は知っていたものの、恥ずかしながら日比谷にあることを初めて知った。宝塚劇場にもクリエにもたくさんの女性が集まっていて、一帯には期待と興奮と愛が満ちており、さながらエンタメの目抜き通りであった。

友人は先に到着していた。「七海さんの写真を爆買いした」とすみれ色の袋を差し出す彼女を見て、さすがだと深くうなずいた。そして私も劇場に併設された公式ショップ「キャトル・レーヴ」に足を踏み入れた。マチソワの合間の店内は人であふれかえっており、どこからともなく「とにかく顔面の完成度がめっちゃ高いんだよね」「わかる……」という会話が聞こえてきて、ジャニオタとして猛烈なシンパシーを感じた。お写真や雑誌等が並ぶ店内はどこを見渡しても美・美・美。美の四面楚歌だった。私はソワソワと迷った挙句、七海さんasロベスピエールの写真とスカピンのプログラムを購入した。レスリー・キー撮影の写真は、加工ではなくその存在がCGではないかと見まごうほどに麗しかった。

観客は八割方女性だったが、ちらほらと男性の姿もあった。ジャニーズのコンサートに比べ年齢層はやや高めで、マジの金持ちと思われる身なりの良いマダムの姿も見受けられた。 

 

スカーレット・ピンパーネル感想

キャストのみなさんと印象に残ったシーンについて記載したい。ストーリーは公式サイトに載っているが、ざっくり書くと、革命政府下のフランスでスカーレット・ピンパーネルが活躍する愛と勇気の物語である。

 

紅ゆずるさん(パーシー/スカーレット・ピンパーネル/グラパン)

初めて「紅子」さんを見たとき、あまりのキャラの濃さに、タカラヅカにこんな人がいるんだ……と衝撃を受けたことを覚えている。その後、紅さんが次期星組トップスターなのだと知り、さらに驚いた。

本作で紅さんは英国貴族のパーシー、フランス貴族を救うヒーローであるスカーレット・ピンパーネル、ベルギー人スパイのグラパンと三つの顔を持っていた。チャラいパーシーだが、新妻であるマルグリット(綺咲愛里さん)のことは大切に思っている。しかし、お互いが抱える秘密と多忙なスカピン活動のせいで、徐々に心が離れていく。軽妙に華麗に活躍するスカピン、夫婦関係に苦悩するパーシー、老獪でコミカルなグラパン。メリハリが魅力的で、それらを自由自在に行き来するところが紅さんのスターたる所以なのではないかと思った。やはり圧巻だったのがアドリブで、「ショーヴラン(礼真琴さん)が(プリンス・オブ・ウェールズ主催の)仮面舞踏会に行くことを聞いたパーシーが、ショーヴランに自分の衣装を貸すことを提案する場面(毎回異なるアドリブでやりとりする)では、黒ずくめのショーヴランをばいきんまんに見立てていじっており、会場が爆笑の渦に包まれていた。

過去のスカピンを見て、終盤はやや唐突に新喜劇的展開になるなと思っていたのだが、紅さんのスカピンでは、全体に散りばめられたコメディ要素が多い分、終盤へのつながりがナチュラルで、とても鮮やかな幕引きのように感じられた。

そして紅さんは、コメディエンヌな一面と男前な一面とのギャップが激しく、ふり幅がしんどい。グラパンの変装を解いて「私がスカーレット・ピンパーネルだ!」と正体を明かす場面は痛快で眩しく、コンサートなら間違いなく歓声を上げていた。さらにフィナーレでは、ばちーん☆と星が飛びそうな紅さんのウィンクを双眼鏡で目撃してしまい、軽率に死んだ。恐るべきウィンクキラーだった。

 

綺咲愛里さん(マルグリット

綺咲さんはふわふわして女の子らしいイメージだったのだが、マルグリットは元・革命の志士らしく、気高く美しい女性だった。夫パーシーを信じたいのにすれ違ってしまい、元カレ・ショーヴランがその隙間に入り込もうとする。革命政府に捕らわれた弟アルマン(瀬央ゆりあさん)を助けてほしいとショーヴランにすがったと思いきや、少し後にパーシーの手を取って「あなたの力が必要」と言う。めっちゃオンナを出してくるのである。だが、マルグリットが物語をかき回しているのではないか?という疑問は、圧倒的な可愛さを前にして消えてなくなった。つんと澄ました表情も、気落ちした表情も可愛い。可愛いは正義。私はこれからもヒガシマルのうどんスープ*9を愛用しようと固く心に誓った。

それでも、マルグリットが、パーシーを慕うルイ・シャルル(星蘭ひとみさん。顔面の完成度がめっちゃ高い。)から「ひとかけらの勇気」の歌を教わり、パーシーの真意と自分への愛情に気付く場面や、グラパンに扮したパーシーがマルグリット(グラパンがパーシーだと知らない)の本音を聞く場面など、ずれてしまった夫婦の歯車が少しずつ噛みあっていく様子が感動的だった。ラストシーン、船の上で寄り添う二人は心が通い合っているようだった。色々あってヒーローとヒロインがくっつく話ではなく、結婚した二人がすれ違いを経てさらに強固な関係を築く物語で、まさに「夫婦を超えていけ」だなあと思った。

 

礼真琴さん(ショーヴラン)

厳しい上司ロベスピエール(七海ひろきさん)とポンコツな部下たちに挟まれる革命政府の中間管理職(たたき上げの苦労人)であり、冷徹な敵役である。礼さんは小柄な体のどこから出ているのかと思うほどに迫力と安定感のある歌声で、体が座席の背もたれに押し付けられるかのように圧倒された。また、元カノ・マルグリットに未練タラタラで、人妻なのにやたらと腕や肩を掴んで「俺の女」扱いするのにソワソワしてしまった。一方マルグリットは冷静で、革命の熱狂を愛と勘違いしたのよ、と彼を突き放す。文化祭の準備中にカップルが生まれやすいようなアレだよショーヴラン、と思った。

お芝居の最後、下手から白っぽい衣装の人物が出てきて「ひとかけらの勇気」を歌い出した。それは礼さんであり、お芝居の続きではなくフィナーレの序章だったのだが、唐突な新キャラの登場に混乱し、終わってから友人に「あれ誰?」と聞いてしまった。ショーヴランはそれほどの悪人ではないのに、パーシーにやり込められてしまって若干可哀想に思っていたのだが、後味の悪さを払拭する意味でキレイなショーヴランが登場したのではないかという気がした。

 

スカーレット・ピンパーネル団のみなさん

パーシーと共に革命政府から王太子ルイ・シャルルとフランス貴族を救い出す仲間たち。十碧れいやさんと麻央侑希さんの高身長シンメ感や、瀬央ゆりあさんのシュッとした優等生っぽさが中島裕翔さんを彷彿とさせるなど、ジャニオタ的に色々グッとくるところがあったのだが、特筆すべきは図書室のシーンである。

スカピンと疑われないようにド派手な服装で舞踏会に繰り出そう!と歌い踊りながら、次々とカラフルなアニマル柄のロングコート衣装に着替えていく。すごい既視感。ヒョウ柄のロングコートなら、去年の冬に東京ドームで見た*10。情報量の多いカラフルな衣装を着せられがちなグループのファンなので、スカピン団のみなさんが他人とは思えなかった*11

 

夏樹れいさん(サン・シール侯爵、他)

ギロチンが置かれたバスティーユ広場で、スカピンの協力者であるサン・シール侯爵が公安委員のショーヴランに処刑される場面。スカピンの秘密を守り通したサン・シール侯爵の、ギロチンを前にしてなお貴族の誇りを失わない澄んだ表情が印象的だった。礼さんも夏樹さんもお歌が上手く、歌唱力の殴り合いのような迫力があり、ギロチンを取り囲む民衆のくたびれた感も相まって、暗澹とした時代を象徴しているようだった。

夏樹さんはブリドリネクストで「カレーに旗を立てるバーデンダー」として覚え、役名のない役のときやショーでも識別しやすく目に留まる存在だったのだが、生で見てあらためて魅力的だなと思った。

 

七海ひろきさん(ロベスピエール

ジャコバン党の指導者であり、革命政府の長。七海さんは歴史書などを読み込んでロベスピエールを研究したらしく、ブリドリ等で見せるほんわかとした表情とはうってかわって、鋭い目線と威圧感のある声色で、ロベスピエールが憑依したかのような演技だった。反面、座談会では「普段怒ることがないので、人生であった腹立たしいことを思い出して舞台に臨んでいる」という聖人ぶりを感じさせる役作り秘話を語っていて、そのギャップが素敵だった。

崇高な理想を掲げたはずの革命は、過激な粛清が常態化した恐怖政治となり、次第に民衆の心も離れていく。スカピンたちと革命政府は単純な善悪の二項対立ではなく、ロベスピエールは彼の正義と信念を貫いているだけであることが、「ロベスピエールの焦燥」から伝わってきて、歴史好きとして非常に心を揺さぶられた。友人はもちろんロベスピエールに肩入れしているので、「ロベスピエールは消えろ!」と非難されてしょんぼりする七海さんを見て心を痛めていた。

ちなみに友人は宝塚大劇場東京宝塚劇場で複数回スカピンを観劇しており、彼女がオペラグラスを構えると七海さんが登場するので、出番がとてもわかりやすかった。暗転中から素早くオペラを取り出す様は、手練れのジャニオタと何ら変わりなかった。私も双眼鏡で七海さんを追っていたのだが、幕間に友人から「一幕の最後、ギロチンの前に立ってる時に、指を一本ずつ折っていくところが良いんだよね……」と聞き、さすがにポイントを押さえていると驚かされた。二幕で注意して見てみると、たしかに指先まで神経をめぐらせているようで、ノーブルな雰囲気と所作が美しかった。

 

フィナーレ

前述の礼さんによる「ひとかけらの勇気」から始まり、紅色の衣装に身を包んだフレッシュなみなさんによるロケット(ラインダンス)、大量の女子を侍らせた紅さんの妖艶なダンスと、息つく間もなく美しい人々が登場し歌い踊る。

一番テンションが上がったのが、男役のみなさんによる群舞だった。赤と黒のジャケット+ロングブーツ+サーベルの破壊力。華麗にサーベルを振り回すたびに、会場の女性たちがザクザクと斬られていくのがわかった。かっこいいお顔をアップで見たいが、広い画角で揃ったダンスも見たい。美の波状攻撃にワタワタしている間に場面が転換し、紅さんと綺咲さんのトップコンビによるデュエットダンスが始まる。純白の衣装が眩しくて幸せそうで、パーシーとマルグリットの本当の結婚式のようだった。

最後、全員集合のパレードでは階段もシャンシャン*12もピカピカ光っていて、ゴージャスな羽を背負った紅さんをはじめ、組子のみなさんがずらりと並ぶ様子が圧巻で、客席の手拍子もあいまって、年が明けたのかと錯覚するようなおめでたさだった*13。余談だが、紅はこべの花をモチーフにしたシャンシャンはとても可愛らしく、セボンスターにして売ったら女児にウケそうだと思った。

私は大人になってから、小説もドラマも漫画も、負の方向に心を揺さぶられるのがしんどくて、特に後味の悪いものは受け付けなくなった。ジャニオタのフォロワーさんが語っていたのだが、タカラヅカは、たとえ物語が100%のハッピーエンドでなくても、必ず賑やかで華やかなフィナーレで終わるから、晴れ晴れとした気分で帰れる。全くその通りで、とても信頼できるエンターテイメントだと思った。

 

ジャニオタ的な気づき

まずは、東京公演中に宝塚大劇場でのスカピンがDVD・Blu-rayで発売されているという仕事の早さに驚いた。編集に時間を要することや特典映像がつくことを考慮すると、一概には比較できないが、ジャニーズではコンサート終わりからDVD等の発売まで約半年かかることも珍しくない。そして劇中の写真もすでに販売されているという衝撃。これができれば闇写・闇ショ*14が減るのではないかと思う。

 

なにより、公式チャンネルで過去の作品などが見られることが羨ましい。ジャニーズの後発ファンになってまず立ちはだかるのが、過去の映像をいかにして見るかという問題だと思う。伝道師のような古参のファンが身近にいればよいが、コンサートや舞台に至っては、映像化されていないものも多い。また、現行のテレビ番組であっても放送されていない地域があり、日々難民が発生している。

非公式なものをシャットアウトするためにも、ジャニーズ公式チャンネルがあればいいのにと思う。そうすれば大倉くんに「(クロニクルを)デイリーモーションで見てるんやろ」と揶揄されることもなくなるのだ。スカステも他の専門チャンネルに比べると月額が高め(2,700円)らしいが、「言い値で買うから円盤を出してくれ」と望むジャニオタは少なくないはずだから、権利のアレコレにお金をブッ込んでもペイできる価格設定にしてもらって構わない。映像も大して編集しなくていいから、なんならエフェクトとかいらないし、特にダンスでは踊っている自担の全身を引きのカメラで撮ってください。

 

ジャニーズとの共通点もあって、そのひとつに「トンチキに馴らされている」ということが挙げられる*15。ある公演について「久々のトンチキ」「ストーリーはトンチキだけどむしろ組子を見るのに集中できて良い」などの意見を目にして、タカラヅカにもトンチキという概念が存在することに驚いたのだが、友人曰く「昔は特にほぼトンチキだったので、我々ヅカオタはトンチキでも見てしまうように訓練されている」とのことだった。

わかる。トンチキはだんだん病みつきになってくる。たとえば昨年Mステに出ていた、勝利&健人withジャニーズJr.のパフォーマンスは、最初こそ「何を見せられているんだ!?」と腰を抜かしたものの、つい繰り返し見てしまい、「jetなdoするlifeなう……」とつぶやきだすほどの中毒性があった。トンチキを美しい人たちが全力でやっているというアンバランスさが、我々を惹きつけてやまないのだと思う。

 

おわりにー舞台に立つ誰かを応援すること

帰り道、これが最後のスカピン観劇だという友人は「もう七海さんのロベピが観れない……」と意気消沈していた。時を同じくして、私のタイムラインも、横山くんの舞台の東京千秋楽を惜しむ声にあふれており、それを見た大倉くんと安田くん(彼らはまだ東京で舞台公演中なのだが)のファンも、きたるその日を想像して悲しみに暮れていた。舞台の生の空間は毎回違うし、その世界もキャラクターも、期間が終わってしまえばもう二度と対面することができない。だからこそおたくは皆、指先の動き、声の響き、滴る汗、一瞬の表情、感情の機微、さらには出演者と観客が一体となった空気感などを五感で受け止め、忘れたくない感動を胸にしまって反芻し、出会いと喪失を繰り返しながら生きているのだなあと思った。

 

そして後日。私は友人が参加した七海さんのお茶会*16において、七海さんが、諦めない、と言ったことを知った。

トップ・二番手・三番手という序列がある世界で、七海さんはあまりガツガツしておらず、彼女を愛するファンは若干もどかしく思っていたこと、七海さんより学年が下の礼真琴さんが二番手らしいことを友人から聞いていたので、七海さんの決意と、それを受けたファンの心情を思うとたまらない気持ちになった。さらに七海さんは、次のような発言をしていたらしい。

 「絶対に後悔させないので、私の宝塚人生最後の日までついてきてください。みなさんの時間を私にください」

 それを知った瞬間、自分でも驚くほど心が震えて、涙が出そうだった。後悔させない、そう言ってくれる人を応援して後悔なんかするはずないのに、なんてファンに対して誠実な人なんだと思った。一回観劇しただけの人間にも、応援したいと思わせるほどの力がある言葉だった。思わず友人に「七海さんを応援したい、七海さんがまた観たい」とメッセージを送った。

 

タカラヅカでもジャニーズでも、顔がかっこいいとか歌やダンスや演技が上手いとか面白いとか、入り口はわかりやすくても、いつの間にか、その人の仕事・仲間・ファンに対するスタンスや、生き様みたいなものに惹かれていって、自分の中で代替できない存在になっていくこと、結果だけではなくその軌跡すらいとおしく感じること、微力でもその人の力になりたいと思い行動すること、それが誰かを応援するということであると思った*17

この人について行ったらどんな景色が見れるのだろうという期待と興奮を抱え、そして浴びるほどのときめきと潤いをもらいながら、私たちは今日も誰かを応援している。

 

*1:いわゆる「推し」。ジャニーズで言うところの「担当」。

*2:タカラヅカのみなさんのことは「ジェンヌ」「生徒」「組子」等と呼ぶ。みなさんの総称は、たとえば星組なら「星組生」らしい。

*3:CSのタカラヅカ専門チャンネル。通称「スカステ」

*4:スターさんが組のみなさんとやりたいことをやる番組。通称「ブリドリ」「ブリドリネクスト」。

*5:どことなくキスマイの某番組や嵐の某番組にインスパイアされたような演出がある。

*6:関ジャニ∞でたとえるなら、「関ジャニ∞クロニクル」を見て「初老の渋谷すばるさん」「パスポート取りたいんデスの横山裕さん」「ワイワイパニックの村上信五さん」と覚えるような感じだと思う。

*7:中山優馬さんや手越祐也さんに似ている美形な方だと思う。

*8:ジャニーズでたとえるなら、Mステで嵐のバックについていたJr.の子が気になったという人に、「ザ少年倶楽部」の映像を貸し与えるような感じだと思う。

*9:綺咲愛里さんはヒガシマルのキャラクターを務めている。

*10:関ジャニ∞のツアー「関ジャニ’sエイターテインメント」オープニング衣装。

*11:なお、宝塚大劇場でスカピンを見た別の友人(非ジャニオタ)も「あそこめっちゃ関ジャニみあった」と言っていたので、もはやパブリックイメージといってもいい。

*12:ブーケのような小道具。

*13:ジャニオタは美しい人々が全員集合して賑やかに歌い踊る様子を見ると、カウントダウンコンサートを連想して「年が明けた」と言いがち。

*14:コンサートの盗撮写真とそれを売る非公式ショップ。

*15:以下、そもそもトンチキではないというご意見もあるかと思うが、個人の感想なのでご容赦いただきたい。

*16:生徒さんを囲む会。ファンミーティングのようなもの。

*17:ただし、結局、顔がかっこいい等の原点に戻ってくることはよくある。